最近は敷金がかからない、いわゆる「敷金なし(敷金0円・敷金ゼロ)」という物件も多くなっています。
敷金はいわば保証金のようなお金で、退去時には原状回復費用などを差し引いた後に戻ってくるお金です。
敷金ゼロは一見すると初期費用が安く済むイメージですが、本当にお得なのでしょうか?
これまで敷金のかかる物件と敷金ゼロの物件両方に住んだことがありますが、敷金なし物件は必ずしもお得とは言えないことがわかりました。
そこで敷金や毎月の家賃予算などを含めた物件探しのコツをご紹介していきます。
敷金1か月の物件も敷金なし物件も初期費用が同じことも
敷金ゼロ物件はパッと見ではお得感がありますが、必ずしもそうでない場合もあります。
たとえ敷金がかからなくても、契約時に退去する際のクリーニング費用を契約時に支払うことがあるからです。
敷金がかかる物件でも、あらかじめ敷金とは別にクリーニング費用を契約時に支払う必要がある物件もありますが、
そうでない場合のクリーニング費用は、基本的には敷金から差し引かれます。
たとえば家賃が5万円の物件で、退去時のクリーニング費用が5万円だった場合。
敷金ゼロで契約時にクリーニング費用として5万円を支払う物件と、
敷金1カ月分で退去時にクリーニング費用として5万円支払う物件では、
結果としてかかる費用は同じです。
クリーニング費用がいくらかにもよりますが、敷金が1カ月分程度の範囲であれば、
最初から敷金ゼロ物件に絞って探すのはもったいないです。
家賃はネット利用料金もプラスして検討すべし
引っ越しを検討するとき一番に考えるのが毎月の家賃ですが、
家賃の予算はどのように決めていますか?
家賃と管理費のほか、車を持つ方は駐車場も含めて検討するのではないでしょうか。
これは個人的に経験してきて得たコツですが、家賃の予算を考えるときは、
インターネットの料金も含めて考えてみましょう。
前の記事でもご紹介していますが、築年数が浅い物件ではインターネットが無料ということも多くなってきています。
古い物件だと特にネット回線を個人で契約しなければならないことが多く、
家賃や管理費、駐車場のほかネット料金も毎月かかってきます。
ネット無料の物件を選べば、単純に考えてその分家賃の予算をアップできるというわけです。
たとえば同じ家賃と管理費で5万円の物件でも、ネットが無料なら毎月5万円で済みますが、
ネット料金が別途で回線とプロバイダーで月4,000円かかるならば、毎月4千円の差が発生します。
家賃が5万円と5万4千円の物件をくらべてみるとわかりますが、
高い家賃の方が好条件の物件に出会える確率も高くなります。
そのため、物件を選ぶときは家賃の予算にネット料金の予算をプラスして探すのがおすすめです。
敷金はムダなお金じゃない!退去時のためのストックと考える
敷金がかからない方がお得に思えますが、敷金は退去するときには
原状回復費用を差し引いて戻ってくるお金と考えておきましょう。
喫煙者がいる場合や、床や壁を大きく傷つけてしまった場合などは、
原状回復費用がかなりかかります。
その場合敷金ゼロ物件を借りた場合だと、クリーニング費用のほかに、
実費で原状回復費用を支払わなければなりません。
敷金がかかればかかるほど初期費用はかさみますが、たとえ敷金がかかっても、
退去時のクリーニングや原状回復費用として相殺されるので決してムダではないのです。
敷金のありなしのちがいは、退去するためにかかる費用が「先にかかるか後にかかるかの違い」
と考えることもできます。
そのため筆者の考えとしては、物件を探すときはまず、
敷金の有無にこだわらず探してみることをおすすめします。
良い物件にめぐり会えますように。
<関連>【物件探しのコツ】アプリ・サイト・店舗をフル活用して探すべし
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